溶射のシンコーメタリコン
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目的別溶射事例
耐薬品性

金属材料などがさまざまな薬品環境に さらされた時、化学反応によって質量が 減耗したり、変化する現象が起こります。
化学機器装置などに 耐薬品に対する環境遮断を目的とした 溶射がなされています。
溶射皮膜は気孔がある為 100%環境遮断することはできません。 素材の材質に配慮が必要です。
セラミック溶射皮膜の耐薬品性
代表的なセラミックの耐薬品性
クロミア | 緻密で硬度高く鏡面仕上げ可能。酸、アルカリに強く200℃以下での耐化学薬品性皮膜に用いられる |
ホワイトアルミナ | 1000℃以上での強度低下が大きい。耐酸化性に優れ科学的に安定であり酸などの薬品に対して優れた耐食性を持ち、溶融金属との反応性も少ない 熱伝導率は比較的大きいが、熱膨張率が大きく耐熱衝撃性はあまり高くない |
アルミア・チタニア | TiO2添加により、じん性向上。プラズマ溶射ではガラス相が皮膜内に存在しており540℃以下で耐薬用品に用いられる。溶射後の研削性良 |
チタニア | 融点が比較的低く、溶融が良好で緻密な皮膜が得られる。熱濃硫酸やアルカリ以外の酸には不溶であり 化学的な耐食性に優れており防食溶剤にも用いられる。500℃以下での耐摩耗性良 |
ジルコニア | 安定させる為CaO6~7%、MgO~25%、Y2O3~20%添加される 耐熱性、耐食性高く熱伝導率が低く断熱材として用いられる 熱膨張係数が大きく、金属基材との熱膨張ミスマッチが小さいので、高温利用に適する。溶融金属に濡れにくい。 |
タングステンカーバイドの腐食試験結果
上のグラフは、WC/20CrC/7Ni、WC/10Co/4Crの溶射皮膜の腐食試験を行った結果を示しています。例えば、WC/10Co/4Crは硝酸、塩酸、硫酸に対して比較的高い耐食性を示し、WC/20CrC/10Niは塩化第2鉄、クエン酸、水酸化ナトリウムなどに対して高い耐久性を示すなど、腐食溶液の種類により、高い耐食性を示す皮膜組成が異なることが判ります。 耐食性が求められる環境においては、腐食要因に合わせた溶射材料の選定が必要不可欠となります。
フジミインコーポレーテッド(株)カタログ引用
WC/20CrC・7Ni | 耐食・耐摩耗性に優れます。特に、物理的な摩耗よりも、腐食が優先して発生する環境での使用に適します。但し、靭性に関しては低くなりますので、機械的な衝撃が加わる環境下での使用には注意が必要です。 |
WC/10Co・4Cr | 耐食・耐摩耗性に優れます。靭性はWC/20CrC・7NiとWC/12Coの中間の特性を示します。耐食性・耐摩耗性・靭性の3特性のバランスが優れています。 |
施工例
品名 : プランジャー
適用溶射材:タングステンカーバイド
品名 :本体槽
適用溶射材 : チタニア